『醜い男』Der Häßliche by Marius von Mayenburg
12月23日〜29日 すみだパークギャラリーSASAYA


Der Häßliche 『醜い男』

昨シーズンAFF補助金助成を受け、コレクション2021として、フランス古典モリエール『ミザントロオプ怒りっぽい恋人』と自然主義の傑作チェーホフ『かもめ喜劇四幕』を上演、若い俳優たちそれぞれがアイデンティティを探り、生き生きと戯曲にエネルギーを与え、現代の意味を吹き込み高い水準の成果を上げることができました。

今回上演のマリウス・フォン・マイエンブルク作『醜い男』はドイツ・シャウビューネ劇場2007年世界初演、ウィーン、チューリヒ、ロンドンなどヨーロッパ各都市、アメリカでも上演され大ヒットした作品です。

作家が旅先の日本滞在中に、突然起こったどこにいるのか、自分が誰なのかわからなくなったら、というアイデンティティの喪失が作品のモチーフになっています。 個性的になろうとする、つまり他の人とは違う人間になろうとすることこそが、我々を画一的にしてしまうのでは…。

コロナ禍の今日を生きる、ポストコロナの明日をわれわれはどう生きるか。 風がわたる無垢な、自由なすみだパークギャラリーSASAYAの劇空間で、ドイツ現代演劇シーンの最尖端をリードするマイエンブルクの傑作を、若い才能たちと共に、将来に向け世界同時代として探求、発信します。

TPTではホームグランド、ベニサン・ピット閉鎖直後の2009年3月22日~29日横浜BankART Studio NYKの広大な3Cギャラリーをフルに使って、ドイツ人演出家トーマス・オリバー・ニーハウスを招いて日本初演しています。  

Marius von Mayenburg =作家

マリウス・フォン・マイエンブルク 1972年、ドイツミュンヘン生まれ、ベルリン芸術大学卒業。ドイツの劇作家、ドラマトゥルク。1996年にベルリンのドイツ劇場で『ハールマン』初演。 1997 年に書かれたFireface (ドイツ語: Feuergesicht ) は、劇作家としての彼のブレークスルーだった。翌年ミュンヘンカンマーシュピーレで上演。その後、フランクフルト(オーダー)のクライスト劇場とハンブルグのドイツ劇場で上演。最も注目を集めたのはハンブルグ公演。彼の戯曲Perplexは、2014 年 4 月にオーストラリアのシドニー シアター カンパニーで英語初演され、2015 年 10 月にロンドンのユニコーン シアターでMartyr ( Märtyrer ) が初演されました。2016年、殉教者の映画化がロシア語に翻訳され、ロシアでThe Studentというタイトルで撮影され、国際的な批評家から好評を博しました。